冬の戦はおわったんです。だから、更木剣八は死んだんです。

これはファクトです。

そうですけど、いままで、草鹿やちるはなんでも聞きます。

"パチンコちゃん、剣ちゃんはどこですか。"

"遠いの所です。" 斑目一角がいいました。

"あたしはあそこもいきたいです。"

"駄目です、やちる。"

"あら、きれいじゃない、これは。" 綾瀬川弓親がいいました。彼はやちるが見る。

"草鹿副隊長はかなしいですか。"

"どうしてかなしい。"

"隊長はたったから。"

"剣ちゃんはどこをたちましたか。"

"この世界だ。"

"解かりません。"

"未来、副隊長はわかりますよ。"

"あたし、わかりたくない。"

"はい。わかった。"

そして、三人は空の下で寝ます。風が強いです。

寒いです。

やちるのこころも。

いま、飴がほしくない。

いま、雨が降ります。

剣ちゃんは、空へ帰りました。

雨が 空の、剣ちゃんの涙です。