初体験 ~ リーマス
『全てあの男が悪い。あの男に復習してやる…!』
そんな思いに獲り付かれたように、フェンリール・グレイバックは男の家の様子を森の影から窺った。
見ていると裏庭に小さな男の子が出て遊んでいる。母親も一緒に、椅子に腰掛けて縫い物をしていた。少年が庭で何かを見付け、母親に見せに駆け寄り、母親は笑って彼のブロンドの髪を撫でてやる。
幸せを絵にしたような、静かな午後の風景。
二人はすぐ近くに人狼が潜み、餓えた獣のような目で自分達を狙っているとは、思いも寄らない。
満月は容赦無く巡ってくる。人狼は少年の部屋の窓の下でその瞬間を待った。丘の向こうに月が現れ、その完璧な銀円を見せると、フェンリールの身体は怪物へと変化した。一度雄叫びを上げると、家の者が飛び起きるより速く、窓を突き破って少年の部屋に侵入した。恐ろしい声に目を覚ましてうろたえる幼児は、目を大きく見開き、悪夢のように現れたフェンリールに釘付けになった。牙から唾液を滴らせ、人狼は少年に手を伸ばした。
「リーマス!リーマス!」
子供の名を叫びながら、父親が部屋に入って来た。そしてそこにある巨大な影に驚愕した。
「きっ・貴様…!」
人狼は再び雄叫びを上げ、男が杖を取り出す前に少年を摘まみ上げ、窓から逃げた。
「リーマス!リーマスッ!!」
窓から呪いが追って来たが、野性の本能に目覚めた人狼にとって交わす事は容易だった。森を駆け抜け、月明かりが煌々と差し込む野原に来ると、初めて足を止めた。それまで恐怖のあまり声すら出なかった少年の顔を覗き込む。円らな瞳が月を写し、あどけない顔からは血の気が去っていた。
躊躇うことなく、フェンリールはその首から肩に掛けて噛み付いた。痛みに子供は初めて声を上げた。そしてその悲鳴に、野獣の血が滾った。
人狼が少年の寝巻きを長い爪で引き裂いて剥がすと、白く柔らかな肌が露わになり、噛まれた歯跡から滲み出る血は月明かりの下で黒く光って見えた。
人間より一回りも二回りも大きな人狼の身体は、その性器も巨大であった。少年の額を舐め回しながら、月を指差すように高らかと勃起したその雄の証を、フェンリールは少年の身体に擦り付けた。無論、それが何を意味するのか、幼い少年には分からなかったが、彼は目の前の得体の知れぬ怪物にただただ泣いていた。
情けを知らない人狼はその涙に構わず、子供の身体を両手に持ち上げ、興奮のあまり体液を漏らし始めた性器の上に振り下ろした。到底そのような物を受け入れられる筈の無い少年の肛門に、無理矢理その先端が押し込まれた。皮膚が裂け、血が流出した。その体温を感じるといっそう欲に駆られ、フェンリールは再び少年を持ち上げ、残酷にまた振り下ろした。辺りに子供の悲鳴が鳴り響いた。痛みに硬直し震える身体を再度持ち上げ、下ろすと同時に自分の下半身も押し上げると、今までに無く深い所まで人狼の性器は入り、少年の内臓を押し分け、体内でその存在を主張した。それでもその全長の半分にも満たなかった。
少年はとうとう、激痛に気を失った。
フェンリールは玩具でも扱うように、少年の小さな身体を何度も縦に振って己の性器を擦った。冒涜された少年の身体はそれを受け入れる為の器でしかなかった。捻じ込まれた所からは血が大量に滴り、人狼がその身体を揺する度に血飛沫が飛んだ。乱暴に何度も抜き差しを繰り返し、次第に腰の動きが速くなり、フェンリールの息が荒くなった。これ以上無く速く動いていると、急に人狼は子供の身体の最奥に性器を押し込み、震えながら動きを止めた。その剥き出された牙の間から、また雄叫びが上がった。
歓喜の、雄叫び。
挿入された性器の先端から、断続的に精液が少年の体内に流し込まれた。その発作的な射精に合わせ、力任せに身体を捻じ込んだフェンリールは、自分が人である事はもとより、狼である事すら忘れ、ただひたすらその性器の心地良さに酔っていた。
この上ない絶頂を堪能したフェンリールは、少年の身体を己の性器から外し、地面に投げ出した。そして自分も草原に寝そべり、満足気に月を見上げた。
暫らくして隣に横たわった少年の小さな身体を見ると、白い臀部の割れ目から、赤黒い血液と共に銀色に光る人狼の精液も流れ出ていた。血を舐めたくなり、フェンリールはそのおぞましい怪物の顔を少年に近付け、尻を噛むように割れ目を咥え、長い舌で血も己の白濁も全て舐め取った。そして鉄のような血の味に、再び欲を感じた。
人狼は狼の姿で性交する場合、大概はイヌ科の動物同様、四つん這いの相手を後ろから攻めるのを好む。フェンリールも少年とそのようにしたかったが、気を失っている上、小さいその身体は四つん這いでも低過ぎて届かない。しかし辺りを見回すと森の中に倒れた大木があった。あれならば、と僅かに残る知性で思い、子供を人形のように拾い上げて倒木まで行くと、その丸い幹にうつ伏せに乗せた。そして地面に膝立ちすると、ちょうど良い具合に少年の肛門に性器が嵌った。
再び少年を貫き、倒木の反対側に前足をつき、心行くまでフェンリールは快感を楽しんだ。鋭敏な性器を包み込んで擦る熱い肉体。狭い体内に力尽くで押し込む、支配欲の満足感。生暖かい血が滑り、クチャクチャと音を立てる。興奮の熱さを発散させる為、人狼が舌を出して大きく息をしていると、口元からダラダラと唾液が子供の背中に滴り落ちる。それを目で追うと、肩の噛み傷から滲んだ血が美味しそうに誘うので、身を屈めて舐め取る。少年の体内でフェンリールの性器は再び最大限に膨張した。
「オウ~! オウ~! オウ~ッ!!!」
精液が身体から飛び出す度、フェンリールは雄叫びを上げた。最後の一滴を絞り出し、少年の中に注ぎ込むと、力尽きてその柔らかな身体の上に倒れ込んだ。
『この獲物は良かった!奥まで全部入らないにしても、狭くて気持ちいい。』
やっとフェンリールは身を起こし、萎えた性器を少年の直腸から抜いた。少年の臀部や股は、血と精液に塗れていた。
『これから獲物は子供に限るな!』
そう思い、人狼は気を失ったままの少年を置いて、塒へと戻って行った。
