これはBushwah が書いた「違う It's Different」を書き換えたものです。オリジナルへのリンクは下にあります。

This is a rewrite of a story called "違う It's Different" by Bushwah. The link to the original is at the bottom.

Disclaimer: I own nothing.


違う

ヒソカが崖から見下ろすと、最初に真っ赤な月が目に入った。そして、その燃える円の下に横たわる死体。かつて強力なオーラにまとわれていた体はもう動かない。空気には、血の匂いが濃く染まっている。ウヴォーキン。殺されたんだ。

その数メートル先には、金髪の少年が砂の上に頭を抱えて座っていた。クラピカの瞳は、もう赤くない。

ヒソカは、ニッコリと笑った。

「これは、面白ろそうね 」

そう思いながら、崖から飛び降りた。

何十メートルもある崖から、難なく降りたヒソカはクラピカに近寄った。それでもクラピカは反応しなかった。

「きみも殺せる。」急にクラピカは声を上げた。クラピカの声は低く、沈み込んでいた。ゆっくり顔を振り向けて、ヒソカを見た。

ヒソカは思わず笑った。こういう素晴らしい情熱は、何度見ても心を突き刺す。どうしても壊したくて。

「あら、そう じゃあ、試してみたら~ 」と、ヒソカは答えた。

「信じてないな。」

「どうかな 」クラピカの瞳は一瞬光った。次の瞬間には普通の茶色に戻っていたが、ヒソカはそれを見逃さなかった。

「ボクはキミと組んでいるんでしょ もっとボクが欲しいものをくれないと、退屈しちゃうよ~ 」

クラピカは少し戸惑った。

「私はオーラの六つの系統をすべて100%で使うことができる。この能力は、幻影旅団のだれにでも使える。」クラピカがこれを言うと、ヒソカの笑顔は大きくなった。

「『旅団のだれにでも使える』って、旅団以外には使えないってことかな? 」クラピカは答えなっかた。

「そうか、 面白いね だけどね~」

「面白いと思うなら、今すぐお前を殺そうか!」クラピカは言って、立ち上がった。怒りで、瞳が赤くなりかけている。

「ちょっと、ちょっと ボクを殺していいのかな? ボクはクモのメンバーじゃないんだけどね~ 」

クラピカは止まったが、まだ怒っている。

「うそをつくな。」

「うそじゃないよ 」 クラピカは、長い間動かなかった。うそをついているか?ヒソカならやりそうなことだ。しかし、なぜ?なぜヒソカはそんな嘘をつく?うそではないとしたら・・・

リスクをとって鎖を使うこともできただろう。しかし、クラピカはそんなリスクは取れない。まだ、旅団の一人しか通してないのに死んだとしたら、クラタ一族のみんなは永遠と復讐を得ることができない。

ヒソカはクラピカの考えを邪魔した。

「遊ぼうよ~ 」ヒソカは練でオーラを増幅させた。

「そんなくだらんことをしている暇はない!」クラピカも自分の練を発動した。右の手には、鎖が5本かかっている。

「いけないね~ もう遅いよ~ 」ヒソカは言った。そして、鼻歌を歌いながら右手の一刺し指を上げた。空気には変な寒さが漂っていた。

クラピカは一瞬遅れて気づいた。

「な・・・!」動けない、透明な縄に縛られているように。凝を使えばその理由は明らかになった。ヒソカの指からは、ゴムのようなオーラが伸びている。そして、クラピカの回りを包んでいる。院で隠していたのだろう。

「捕まえた 」と、ヒソカは言った。

「は・・・放せ!」

「何だ、思ったより簡単じゃない 」ヒソカはまるでがっかりだったような声で言った。クラピカは、にらむことしかできなっかった。

「じゃあ、仲間を売ったら放してあげるよ~ 」クラピカの真っ赤な目はショックで開いた。心臓が胸の中で踊っている。

「そんなことは絶対にしない!」と、クラピカは叫んだ。

「死んでも?」ヒソカは聞いた。クラピカのことをからかっている。

ウヴォーキンの顔が頭からでない。手には血がついている。そのぬくもりはクラピカの心をしんから裂く。

「違う。」クラピカはささやいた。違う。こんなんじゃない。クラピカはただ・・・

目をとり戻す、それだけのはずだった。いつからこんなに怒りがあふれ出てきたのだ?わからない。

「違わないよ。」と、ヒソカは言った。クラピカが立っている所に歩いて行って、頬に冷たい手を乗せた。

「美しい瞳・・・えぐり出してあげようか~?」クラピカは怒りで震えていることしかできなかった。

「何をするつもりだ。」声は冷静さを取り戻していたが、瞳はまだ赤い。

「私に傷をつければ、いつか仲間が復讐に来る!」クラピカは声にできるだけ力を込めようとした。

ヒソカはただ笑った。

「まあ~ そう汗ちゃだめだよ これだけ成長してもキミはまだ青い果実 まだまだほおっておかないと 」と、ヒソカが言って能力を解呪した。クラピカは後ろへ飛び跳ねた。

「ボクは 遊んでただけよ。 さあ、行こう。」と、ヒソカは言って振り向いた。数秒後には崖を超えて、視線から消えている。しかし、クラピカは長い間動かなかった。

ただずっと、赤い光にまとわれるウヴォーキンの死体を遠い目で、じっと眺めていた。


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