「は― !」
そういって、
満足したのか
嬉しそうに両手を下ろして
目線を上げ鏡をみると…。
「ひゃッ!!」
飛び上がるかと思ってしまった。
鏡には、
壁にもたれて腕組みをして突っ立っている彼がいた。
髪の毛が少し乱れていて…
かっこいい。
「何してるんだ。朝から。」
「ぁ-ぇぇと! 別に…」
どうみてもおかしい。
両手にはハブラシ二本持って
万歳していたのだから。
きっと彼の事だから
しっかりみていたんだろう。
じ-っと見つめてくるので
すぐに手にある彼のハブラシに気が付き、
慌てて渡した。
「ごっ、 ごめん!!」
きゅ-っと、
頬が赤くなるのがわかる。
なんだか体が縮まっていく気がする…。
「なんか、 嬉しそうだったな。」
フっと、彼は笑うとそう言った。
やっぱり見てたらしい。
もっともっと頬が熱くなってきた。
「だ、 だ、 だって…夢かもしれないでしょ?」
そう、
言いにくそうに言えば、
彼はハブラシを置いて
私の方を見つめてきた。
いつのまに、
こんなに背が高くなって
かっこよくなってしまったんだろう。
「…夢?」
「っそう!! ネジと同居してるなんて…夢かもしれないでしょ!」
だから、
毎朝ここにきて
夢じゃないこと実感してるの!
私は、
ベラベラと胸の内を彼に言ってしまい後になってそれに気付いた。
彼は、そんな私に笑う様子もなくなぜかじっと見つめてくる。
顔が熱くて、このままでは溶けてしまいそうだ。
何か言われるであろう
この後をなぜか怖くなって
目を瞑った。
「…好きだ。」
へ?
まぬけな声を出してしまった。
どういったら、こんなことをいう状況になるんだ?
だって、全く繋がってない。
彼らしくない。
甘すぎる状況。
お互い寝間着のままであって。
朝だというのに、
引き寄せられて抱き締められた。
「ネジ!?」
「…また、 好き…になってしまったらしぃ…。」
照れてるのか、
最後に行くにつれて声が小さくなっていった。
可愛い。
「可愛い-ね! ネジ」
「煩い」
心の底から沸き上がるこの気持ちは止められない。
幸せすぎて
叫んでも叫んでも
きっとおさまらないんだろうな。
すごく幸せで
落ち着かない。
