固い絆

第2章「決意」

グリモールドプレイス12番地。
 駆け込んできたロンとハーマイオニーを、シリウスとルーピンが驚いた表情で見つめた。
「どうしたんだい? 2人とも。そんなに慌てて。」
 ルーピンが驚いてたずねる。
「いったい、どうしたんだ? 2人とも。何かあったのか?」
 シリウスも、2人に心配そうにたずねた。
「シリウス!?」
 ロンが叫ぶ。
「やっぱり、ヴォルデモートの罠だったんだわ!」と、ハーマイオニーが言った。
「とにかく、無事でよかったよ」
 ロンがほっとした声で言った。
「いったい、何があったんだ? 詳しく話してくれないか?」
 シリウスが言った。
「ハリーが神秘部で、あなたが拷問されている夢を見たの」
 ハーマイオニーの言葉に、シリウスの顔色が変わった。
「私がヴォルデモートの罠かもしれないってハリーに言ったから、ハリーはあなたの無事を確認するために、ここに連絡しようとしたのよ。でも、アンブリッジに見つかってしまって…」
「そうだったのか。それで、ハリーは今どこにいるんだ?」
「アズカバンに送られたわ」
 ハーマイオニーが涙ぐみながら答えた。
「何だって!?」
 今にも飛び出しそうな勢いのシリウスを、ルーピンが必死で制した。
「シリウス、落ち着け!」
「リーマス、これが落ち着いていられるか! ハリーは私の無事を確認したかっただけなんだろう? それなのに、どうしてあんなところへ!!」
「アンブリッジがハリーに真実薬を飲ませたの」
「真実薬?」と、ルーピンが聞いた。
「ええ」
「だが、たとえ真実薬を飲まされそうになったとしても、ハリーが飲むことを拒否すれば問題はない」
「多分、ハリーは必死に抵抗したと思うわ。だけど彼女はハリーを苦しめて、無理やり飲ませたのよ!!」
「僕たちはドアの外にいて、ハリーが苦しんでいる声を聞いたんだ。あんなに苦しんでいたのに、ハリーを助けられなかった…」
「ハリーが苦しみだしたときに、私たちが彼女の部屋に乗り込むべきだったわ!! 私もロンも、ドアの近くにいたんだから。そうすれば、ハリーを助けられたかもしれない。アズカバンへ送られずにすんだかもしれない!! でも、私たちは何もできなかった!」
「もう何も言わなくていいよ。君たちの責任じゃない」
 ルーピンが優しく言った。
「リーマスの言うとおりだよ。2人とも。 だが真実薬をアンブリッジに飲まされたということは、ハリーは私がここにいることも彼女に話したね?」
「ええ、おそらくね。だから、お願いシリウス! すぐに身を隠して!!」
「わかったよ。ロン、ハーマイオニー、知らせてくれて本当にありがとう」
「だがハリーが苦しんでいたというのが気になるな。まさか、彼女が使ったのは…」
「磔の呪いだな」
 シリウスがルーピンの言葉を引き継いだ。
「私もそうだと思うわ。その後、アンブリッジはハリーに真実薬を飲ませたんだと思う」
 ハーマイオニーがシリウスの意見に賛成した。
「アンブリッジは相当ひどいな。魔法省の風上にもおけん」
 シリウスたちの会話に、ムーディが割って入った。
「なんとしても、ハリーを助けましょう」
 ムーディと一緒に入ってきたトンクスも賛同する。
「当たり前だ!! ハリーは真実薬を飲まされただけだ。彼は無実なんだ。何もしていない。2年前、ハリーは命がけで私を救ってくれた。もちろん、ハーマイオニーもそうだ。本当に、君たちには感謝しているよ。私は少しでもハリーの力になりたい。あのときの恩を返したい。 みんな、力を合わせてハリーを助けよう!!」
 シリウスの言葉に、誰もがうなずいた。