固い絆

第4章 「ハリーを救え!」

ディメンターのキスが実行される。
 そのことを知ったロンとハーマイオニーはすぐに、騎士団のメンバーに知らせることにした。
 しかし、授業に出ないわけにはいかない。
 そこで2人は放課後まで待って、グリモールド・プレイス12番地へ向かうことにした。

そして、授業が終わった夕方。

「ロン、あなたは騎士団に知らせて。私は部屋にハリーの荷物を取りに行ってくるわ。何か役立つものがあるかもしれないから」
「わかった」

ロンは煙突飛行ネットワークで、グリモールド・プレイス12番地へ向かった。
 一方、ハーマイオニーは男子寮の寝室へ行き、ハリーのトランクの中から透明マントを取り出した。 そのとき、彼女は紙に包まれた四角い何かがあることに気づいた。
「これ、何かしら?」
 ハーマイオニーは不思議に思ったが、何かの役に立つだろうと思い、それも一緒に持ち出した。

グリモールド・プレイス12番地。
 シリウスの捜索に来ていた魔法省の役人が、引き上げていく。
 それとほぼ同時に、煙突飛行ネットワークでロンが飛び込んできた。
「ロン!」
 トンクスが叫んだ。
「ロンが来たわ。」
 彼女の言葉に、ムーディ、ルーピンそして、犬の姿のシリウスが現れた。
「もう変身をといても大丈夫だ。シリウス」
 ムーディがそう言い、シリウスは犬から元の人間の姿に戻った。
「誰か来ていたの?」
「ああ。魔法省の連中だ。」
「でも、見つからなかったんだね? シリウス。」
「私は大丈夫だよ、ロン。このとおりね。」
 シリウスは笑顔で答えた。
「ポッターのことが、何かわかったのか?」
 ムーディの問いに、ロンが叫んだ。
「大変なんだ! ハリーにディメンターのキスが実行される。」
 その場にいた誰もが言葉を失った。
 長い間、アズカバンにいたシリウスは蒼白な表情になった。
「なんて酷な…」
 ルーピンがつぶやいた。
「早くハリーを助けないと、危ないよ!」
 ロンの言葉に、シリウスは力強くうなずいた。

そのとき、ハーマイオニーがやってきた。
「ハーマイオニー」
「ハリーのトランクの中に透明マントがあったから、それを持ってきたわ。後それから、これは何かしら?」
 ハーマイオニーは紙に包まれたままのものをそこに置いた。
「これは!」
 シリウスにはわかった。 彼が別れるときにハリーに渡した、両面鏡だった。
「シリウス、これを知ってるの?」
「ああ。これは両面鏡。私が対の鏡を持っている。鏡を通してお互いに会話ができる」
「じゃあ、ハリーはどうしてこれを使わなかったんだよ? この鏡でシリウスに連絡を取っていたら、こんなことには…」
「ロン、きっとハリーはシリウスを危険な目にあわせたくなくて、これを使わなかったのよ」
 ハーマイオニーがハリーの気持ちを察して言った。
(すまない、ハリー。私のために。)
 シリウスはハリーの気持ちに、胸がいっぱいになる。
(ハリー、必ず君を助け出す!!)
 シリウスは心にかたく誓った。